Python プロセスのシグナル制御のサンプルコード

README.md

Python プロセスのシグナル制御のサンプル

python_signal_sample.py

"""
Process をシグナルで制御するサンプルコード

Python でシグナルハンドラを設定しても、低水準 (C言語) のシグナルハンドラ内で実行されるわけではない。
低水準のシグナルハンドラがフラグを立て、Python コードを実行する VM が 後で、対応するシグナルハンドラを実行できるようにする。

シグナルが受信されたとき、時間のかかる C 拡張を実行していたりすると、そのシグナルに設定しておいたシグナルハンドラが
実行されるまで時間がかかることがある。VM がフラグを見るのは、C 拡張が終わった後だろうから。とはいえ、デフォルト動作であるなら
そのようなことはない。たとえば、SIGTERM に対するデフォルト動作はプロセス終了なので、Python でそれにシグナルハンドラを
設定していなければ、SIGTERM 発生時に C 拡張を実行していたとしても直ちに終了する。

SIGINT については、Python の KeyboardInterrupt 例外をスローするシグナルハンドラが設定されている。これが望む動作でないなら上書きすればいい。
"""

from multiprocessing import Process
import signal
import time

def handler(signo, _):
    """
    シグナルハンドラ

    signo -- ハンドラを起動したシグナルの番号
    _ -- スタックフレーム（ここでは使用しない）
    """
    signal.signal(signo, signal.SIG_DFL)
    print('Catche ' + str(signo))


def worker(signo):
    """
    サブプロセス本体となる関数

    signo -- 対象とするシグナル番号
    """
    signal.signal(signo, handler)  # ハンドラを設定
    #signal.signal(signo, signal.SIG_IGN)  # シグナルを無視
    #signal.signal(signo, signal.SIG_DFL)  # デフォルト動作
    i = 0
    while True:
        print(i)
        i += 1
        time.sleep(1)




if __name__ == "__main__":
    p = Process(target=worker, args=(signal.SIGTERM,), daemon=True)
    p.start()

    time.sleep(1)   # 子プロセスとのレースコンディションを避けるため。

    p.terminate()   # "Catch 15" と出力
    
    time.sleep(3)   # 子プロセスをしばらく動かしておくため。
    p.terminate()   # 終了する（SIGTERM を送る）

    p.exitcode      # SIGTERM のシグナル番号は 15 なので、-15 になる。

    # プロセスが終了したとき、それはゾンビプロセスになる。p.exitcode または p.join() または p.is_alive() を実行すると、
    # ゾンビ状態が解消される。また、別の新たなプロセスを開始しても解消される。

https://docs.python.org/3/library/signal.html
https://docs.python.org/ja/3.13/library/signal.html